昼休みに五感をひらいて心穏やかに 自然を感じる時間
忙しい日常の中の「昼休み」
午前中の仕事や活動が一段落し、ほっと一息つく昼休み。貴重な休憩時間ではありますが、ついスマートフォンを見たり、慌ただしく食事を済ませたりして、あっという間に過ぎてしまうという方もいらっしゃるかもしれません。
もちろん、それも大切な時間の過ごし方です。ですが、もし少しだけでも心にゆとりを持ちたい、穏やかな時間を過ごしたいと感じているのであれば、この短い休憩時間を使って、身近な自然と五感で繋がってみることを試してみてはいかがでしょうか。
五感で感じる昼休みの自然
特別な場所に行く必要はありません。オフィスの窓辺、自宅の庭やベランダ、近くの公園、あるいはただ座っているその場所で、少しだけ五感を澄ませてみましょう。
視覚で感じる
まずは窓の外を見てみましょう。空の色はどんな色をしているでしょうか。雲の形はどのように変化しているでしょうか。遠くに見える樹木や、足元に咲いている小さな草花に目を留めてみるのも良いかもしれません。光の当たり方は午前中とどう違うか、日差しの強さはどうか、そんな些細な変化を意識して見てみましょう。
聴覚で感じる
耳を澄ましてみてください。遠くで聞こえる鳥のさえずり、風が木々を揺らす音、雨が降っていれば雨音、晴れていれば遠くの話し声など、様々な音が聞こえてくるでしょう。それらの音をただ「音」として受け止め、意識的に聞き分けてみましょう。普段は気にも留めないような小さな自然の音に気づくことがあるかもしれません。
嗅覚で感じる
鼻を少し意識して、周りの匂いを感じてみましょう。窓を開けて外の空気を感じてみてください。雨上がりの湿った土の匂い、近くの植物の葉の香り、風に乗ってくる季節の匂いなど、様々な匂いが感じられるはずです。コーヒーやお茶、お弁当の香りも、丁寧に味わってみると、いつもとは違った気づきがあるかもしれません。
触覚で感じる
肌で感じる空気の感触はどうでしょうか。少し冷たいか、温かいか、湿っているか、乾いているか。風が吹いていれば、その肌触りを感じてみましょう。手に持っている飲み物の温かさや冷たさ、座っている場所の素材の感触など、身の回りにあるものを触覚で感じてみるのも良いでしょう。近くに植物があれば、葉っぱや茎の表面をそっと触ってみるのも一つの方法です。
味覚で感じる
昼食や飲み物をいただく際に、一口ごとに味覚を意識してみましょう。これは自然そのものを味わうこととは少し異なりますが、自然の恵みである食材や、水などをいただく行為を通じて、自然との繋がりを感じるひとときとなり得ます。どんな味がするのか、どんな食感か、丁寧に味わってみることで、食事の時間がより豊かなものになるでしょう。
短い時間でも、意識することが大切
昼休みという短い時間の中でも、このように五感を一つ一つ意識して使ってみることで、普段は見過ごしている身近な自然の存在に気づき、心の中に穏やかなスペースを作ることができるでしょう。
すべてを一度に行う必要はありません。まずは一つの感覚に焦点を当ててみたり、時間がある時に少しだけ試してみたり。ご自身のペースで、無理なく日々の昼休みの中に自然を感じる時間を取り入れてみてください。
五感を通じて自然と繋がることは、心の疲れを癒やし、午後の活動へのリフレッシュにも繋がるはずです。